心身ともに大掃除
2018年12月
(増上寺・鐘楼)
ー 撞くもよし 聞くもよしー除夜の鐘 ー
年末と聞いて多くの方が思い浮かべるのが、「除夜の鐘」でしょう。「あの音を聞かないと今年は終われない」という人も少なくないのでは? 仏教行事としてはお盆やお彼岸同様、暮らしに身近なものとなっています。
「除夜の鐘」とは、大みそかの夜のこと。旧年を除くことに由来するともいいます。「除く」といえば、除夜の鐘は、人が持つとされる108の煩悩を鐘の音によって除き去るために撞き鳴らすといわれます。撞き方には諸説あり、年内に撞き終える、年をまたぐ、年内に107回撞き、最後の1回は年をまたいで、などさまざまです。いずれにしても、煩悩を払いさっぱりとした心持ちで、新年を迎えられる素晴らしい行事です。
参拝者が撞ける寺院に参るのもよし、遠くから響いてくる鐘の音を家で聞きつつ1年を振り返るのもよし。今年、あなたはどうされますか?
除夜の鐘も終え、初日の出を拝んだら菩提寺へ初詣に。年末にきれいにしたご先祖のお墓にもお参りし、新年のご挨拶をしましょう。新しい1年への思いや決意を、仏さまにお伝えしましょう。
(「浄土宗新聞」12月号より抜粋)
(「知恩院・除夜の鐘」の様子)